Sponsored Link

POG 04-05 OP勝ち馬配合チェック
まえがき(2004/07/29)

・2〜3歳戦OP・重賞レース勝ち馬の配合を分析します。但し年明け後は重賞レース勝ち馬のみが対象に。
・評価は◎>○>■>□>▲の5段階。□〜▲を水準級の新馬勝ち上がり馬と想定。
・記号を用いるのは、評価に曖昧さを込めたいがため。
・分析項目は、構造・血の性質、伴性的資質、牝系、POG適性の5項目。

・更新ペースは不定期で管理人のモチベーションに左右されます。

2〜3歳戦の活躍馬の配合を分析することで次年度以降のPOGに役立てたいというコンセプトで更新を続けている当コンテンツも、今年で4年目を迎える事になりました。夏から春にかけてややもすれば競馬から興味が離れてしまいがちな私にとっては貴重な研究の場となっていますし、それなりに血となり肉となっている感覚(錯覚?)もありますので、今年度も継続致します。
.
ところで、OP・重賞レース勝ちという結果が出た後の後付の分析作業というのは実はやっていてあまり刺激がありません。初年度のように新馬戦勝ち上がり時に配合分析を公開する形式の方が、恐らく閲覧者・筆者共により面白いであろうと思ってはいます。ただ、同じような配合分析コンテンツであってもその意味合いが変わってきますし、1年間継続出来るとはとても思えませんので今年度も昨年度までの形式を継続することにします(´・ω・`)
---------------------------------------------------------------------------------------
お知らせ(2004/12/04)
従前の評価方式ではイメージを表現しきれないため本日up分より以下の通りに変更してみます。
.
・評価項目は順に【POG適性】【配合評価】【大物感】の3項目。
【POG適性】は[早熟性・芝適性・スピード・決め手・開花率]といった要素を評価。
【配合評価】は従前の5項目から「POG適性」を差し引いた4項目[構造・血の性質、伴性的資質、牝系]を評価。
【大物感】は[器の大きさ・G1レースでの底力・成長力]といった要素を評価。
・それぞれ【A〜D 4段階】で評価。だいたい「非常に良いとかクラシック本番級」で「A」、「なかなか良いとか重賞級」で「B」、「そこそことかOP〜2勝級」で「C」、「並かそれ以下」で「D」とかそんな感じ。
.
・我ながら呆れるほど主観的で恣意的で原始的なやり方ですし、項目も抽象的でスミマセン。
・要するに映画とかの鑑賞文・個人的ランク付けと本質は同じで当人以外にとっては無意味。
.
※レース名はUm@SQL 2000へ、馬名はPed Net Queryへ、ファミナンはShodo Farmへリンクしています。
※日付は更新日。
.
---------------------------------------------------------------------------------------
05/29東京優駿 G1 東京 芝2400m ディープインパクト
牡 厩舎:(栗)池江泰郎 父:サンデーサイレンス 母:ウインドインハーヘア 母父:Alzao
【母生年】:1991 【牝系】: 2-f 【影響度バランス】:15-2-4-2
【主なクロス】: Turn-to4x6、Almahmoud4x6〜Mahmoud56x77、Pharamond=Sickle5x779

【評価】: BAA/芝9-12F → 03-04年度ブラックタイドの項でコメント済み。評価のみ新方式に。(2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
05/22 優駿牝馬 G3 中山 芝1800m 父シーザリオ
牝 厩舎:(栗)角居勝彦 父:スペシャルウィーク 母:キロフプリミエール 母父:Sadler's Wells
【母生年】:1990 【牝系】: 16 【影響度バランス】:9-5-14-4
【主なクロス】: Northern Dancer5x3 Almahmoud57x5 Hail to Reason4x5〜Turn-to5x65

【評価】: CBB/芝ダ8-11F → フラワーC勝利時に評価・コメント済み。(2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
05/08 NHKマイルC G1 東京 芝1600m ラインクラフト
牝 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:エンドスウィープ 母:マストビーラヴド 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1989 【牝系】: 9-f 【影響度バランス】:2-9-6-11
【主なクロス】: Northern Dancer4x4 Almahmoud6x56 Lady Angela6x56 Native Danser56x6 Turn-to6x5

【評価】: BBC/芝ダ7-10F → ファンタジーS勝利時に評価・コメント済み。(2004/12/05)

---------------------------------------------------------------------------------------
05/07 京都新聞杯 G2 京都 芝2200m インティライミ
牡 厩舎:(栗)佐々木晶 父:スペシャルウィーク 母:アンデスレディー 母父:ノーザンテースト
【母生年】:1986 【牝系】: 19 【影響度バランス】:4-4-21-9
【主なクロス】: Northern Dancer5x3、Lady Angela7x54、La Farina9x5

【評価】: CBC/芝9-12F → 母の産駒は堅実に走るが、X染色体経路上で母父祖母Lady Angelaと5代母La Jolietteの呼応(Canterbury Pilgrim5連)が見られ、伴性遺伝面の裏づけはあると言える。
.
インティライミの配合はNorthern Dancer5x3で母父ノーザンテーストを強調した構造で、Northern Dancerを構成するNearco6連、Hyperion7連、Menow〜Pharamond=Sickle5連などの血の流れをまとめた形に良さがある。当馬のように、母父Northern Dancer直仔の繁殖牝馬との組み合わせでNorthern Dancerクロスを作るパターンは、 Northern Dancer内包型のSS系種牡馬やタイキシャトルの得意パターンである(3着のアドマイヤフジも同パターン)。
.
ただ、ノーザンテースト強調型の場合、POG向きの早熟性や軽さを簡単に得やすいという魅力がある反面、大物は望み難いという欠点がある。何故ならノーザンテースト内の構造上の欠陥の影響で底力・成長力といった要素を期待し難いからである。
.
また、母母父ガーサントもTetratemaの決め手は魅力だが、Northern Dancer的な全体の血の流れから離反気味なのはマイナス。
.
スペシャルウィーク産駒としてはPOG適性の高い配合内容と、母の資質に期待が持てるが、トップクラスの配合には見劣りし中長期的には過度の期待は懸けづらい。早期や下級レースでの印象が鮮烈であっても意外と奥がないタイプに出やすい配合と言える。 (2005/05/27)

---------------------------------------------------------------------------------------
04/30 青葉賞 G2 東京 芝2400m ダンツキッチョウ
牡 厩舎:(栗)山内研二 父:サンデーサイレンス 母:レイホーソロン 母父:パーソロン
【母生年】:1983 【牝系】: 3-l 【影響度バランス】:2-0-5-2
【主なクロス】: Pharos=Fairway777x577

【評価】: CCC/芝9-11F → 影響度の数値通りの異系交配。配合上長所と言えるのはSS母方Mountain Flower内の欧系のスタミナと、パーソロンxセダンxヒンドスタンという欧系主体の母との呼応で、細かな血の押さえ方を見せている。また、Turn-to≒My Babu的な軽薄なスピードも垣間見える。
.
しかしながら、異系交配とはいえサンデーサイレンスの米血が完全に欠落したことは痛手で、米血のスピード・パワーの引き出し方に不満があるし、成長力・底力といった観点からも物足りない。3/4同血のサクラケイザンオーのような個性もなく、強調されたパーソロン的な欧血を生かしただけの中途半端さが目立ち、SS産駒としてはあらゆる要素で迫力を欠いている。
.
個体として良い方に出たとしても、今回のような緩い流れでの前残りや、七夕賞のようなローカルハンデ重賞で2着級の活躍が精々というイメージ(IKと表現が被ったorz)で、ダービーで人気となるようなら期待よりも不安が大きい。 (2005/05/27)

---------------------------------------------------------------------------------------
04/24 フローラS G2 東京 芝2000m ディアデラノビア
牝 厩舎:(栗)角居勝彦 父:サンデーサイレンス 母:ポトリザリス 母父:Potrillazo
【母生年】:1995 【牝系】: 2-u 【影響度バランス】:8-3-0-1
【主なクロス】: Mahmoud56x88

【評価】: CBB/芝ダ8-11F → 母は亜ダービー(D12.5F)・亜オークス(D10F)を勝ちアルゼンチン年度代表馬となった名牝であるが、Nashua系 x Raise a Native系 x Fairway系 x Djebel系という累代で、内包した血脈にさほど目新しさはない。
.
ところで、アルゼンチン血統に関しては、出自不明の異系の血が凝縮されているようなイメージを持っている方が多いかもしれないが、欧米からの輸入種牡馬が祖となっているのは日本と同じである(パーソロン系とかテスコボーイ系みたいな感じ)。日本との大きな違いは、輸入種牡馬の系統が存続し、Forli(Sadler's Wells・Nureyevの母方、シンコウラブリイ母方、セイウンスカイ3代父)やLord at War(ウォーエンブレムの母父)のように世界に還元される種牡馬が輩出されていることだろう。
.
また、欧米よりも日本に近い選抜環境下(芝は時計の出る高速馬場)で、日本の一流中距離馬の配合においても重要なポジションを占めるサポート血脈(Hyperion、Son-in-Law、Fair Trial、Teddyなど)がミックス・熟成されていることも特徴的と言える。これらの血はムキムキの米血や鈍重な欧血で凝縮された繁殖よりは日本の馬場への適性が高いと推測される上に、サンデーサイレンスの母母父Montparnasse(優良なサポート血脈凝縮)と脈絡することから、SS系種牡馬に対して良質なスタミナ・活力供給源となりうる(亜系なら何でもいい訳ではない)。
.
前置きが長くなったが、ディアデラノビアの配合について。
Mahmoudを主導に上述のサポート血脈を内包した良さはあり、芝中距離向きの構成となった。しかしながら、母方のTourbillon系やPrincequillo的な血を生かせなかったことと、亜系の難しさであり判断に迷うが全体的に血の世代が新しく脆さのある構造であることは残念であり、本質的にはなかなか勝ち切れない詰めの甘いタイプ。POGでの指名に際してもレースにおいても信頼し切れない面がある。本番で一本被りの人気になるようならリスキーな印象を受ける。(2005/05/03)

---------------------------------------------------------------------------------------
04/17 皐月賞 G1 中山 芝2000m ディープインパクト
牡 厩舎:(栗)池江泰郎 父:サンデーサイレンス 母:ウインドインハーヘア 母父:Alzao
【母生年】:1991 【牝系】: 2-f 【影響度バランス】:15-2-4-2
【主なクロス】: Turn-to4x6、Almahmoud4x6〜Mahmoud56x77、Pharamond=Sickle5x779

【評価】: BAA/芝9-12F → 03-04年度ブラックタイドの項でコメント済み。評価のみ新方式に。(2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
04/10 桜花賞 G1 阪神 芝1600m ラインクラフト
牝 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:エンドスウィープ 母:マストビーラヴド 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1989 【牝系】: 9-f 【影響度バランス】:2-9-6-11
【主なクロス】: Northern Dancer4x4 Almahmoud6x56 Lady Angela6x56 Native Danser56x6 Turn-to6x5

【評価】: BBC/芝ダ7-10F → ファンタジーS勝利時に評価・コメント済み。(2004/12/05)

---------------------------------------------------------------------------------------
04/09 NZT G2 中山 芝1600m マイネルハーティー
牡 厩舎:(栗)中村均 父:マイネルラヴ 母:シビルスイート 母父:シンボリルドルフ
【母生年】:1989 【牝系】: 4-i 【影響度バランス】:2-4-3-7
【主なクロス】: Northern Dancer5x4 Native Danser57x6 Tudor Minstrel6x5

【評価】: BBB/芝7-10F → ニッポーテイオー、マヤノポセイドンなどを輩出した「リィフォーとパーソロン」の組み合わせや、「リィフォー≒Be My Guest」で欧系のスピード・スタミナを押さえて祖母を強調し、また、Seeking the Gold、Secretariat、Intentionallyの米血スピードも、Native DanserやDiscoveryを通じて強調された祖母内Be My Guestへの集合が図られたところが長所。日本の馬場に対する血のバランスが良い上に構造的にも及第点をつけられる。
.
ルドルフなど欧系のスタミナの血を引き出すことが出来れば芝2000m程度ならこなせそうであるが、若葉Sでの大敗を見るにまだ成長の余地があるということなのだろうと捉えたい。中距離適性のあるマイラー配合馬はNHKマイルCで好走しており、当馬にも期待を懸けたい。(2005/05/03)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/26 毎日杯 G3 阪神 芝2000m ローゼンクロイツ
牡 厩舎:(栗)橋口弘次郎 父:サンデーサイレンス 母:ロゼカラー 母父:Shirley Heights
【母生年】:1993 【牝系】: 1-w 【影響度バランス】:12-3-3-2
【主なクロス】: Almahmoud4x6〜Mahmoud56x7

【評価】: ABC/芝8-11F → 京都2歳S勝ち時に評価・コメント済み(2005/01/05)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/20 スプリングS G2 中山 芝1800m 父ダンスインザモア
牡 厩舎:(美)相沢郁 父:ダンスインザダーク 母:スーパーリヴリア 母父:リヴリア
【母生年】:1990 【牝系】: 16-g 【影響度バランス】:5-11-5-3
【主なクロス】: Nijinsky3x4、Almahmoud56x7

【評価】: DAA/芝ダ9-12F → 母父リヴリアと強調された父母ダンシングキイとの呼応により、上質の底力・スタミナを確保できたことが何よりの配合的魅力で、開花さえ果たせば中長距離レースでの活躍を期待できる本格派の構成と言える。
.
また、Dixieland Bandの粘りやAllegedの鈍重さが出すぎたデルタブルースや持続型のザッツザプレンティと比較すると、重厚ではありながらも「RivermanとNijinsky」の組み合わせにより米血の力強い切れを期待しやすいことも好感を持てる。
.
(ちなみに、この組み合わせの成功例としてはHalo孫で構成にも共通性があるゴールデンキャストや、「リヴリアxマルゼンスキー」のワコーチカコ・マイヨジョンヌ、「パラダイスクリークxマルゼンスキー」のニホンピロスワンなど切れる脚を持つ)
.
とはいえ、主導の明瞭性に物足りなさがある構造やスタミナ優位の累代から鑑みるに、スローの瞬発力勝負ではさすがに分が悪く、上がりのかかる展開でこその差し脚と思われる。脚質的にも追い込みよりは好位からの競馬の方が合いそうな印象。あとは米血の硬質さが若干目立つことから、負けるときはあっさりのタイプになりやすそうな気配がある上、同様の理由により、本質的には3000m超の長距離レースよりは2000〜2400mのレースがベストというイメージ。
.
晩成傾向のある開花率の低そうな配合で、まさかスプリングSを勝つとは思いもしなかった。本番でも期待したいが、牝系にはG1では2着までの馬しか見当たらなかったのが不安なところか。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/19 フラワーC G3 中山 芝1800m 父シーザリオ
牝 厩舎:(栗)角居勝彦 父:スペシャルウィーク 母:キロフプリミエール 母父:Sadler's Wells
【母生年】:1990 【牝系】: 16 【影響度バランス】:9-5-14-4
【主なクロス】: Northern Dancer5x3 Almahmoud57x5 Hail to Reason4x5〜Turn-to5x65

【評価】: CBB/芝ダ8-11F → 父(Halo産駒x母父Nijinsky産駒)x母父Sadler's Wellsという血統構成は、↓で解説したディープサマーとの共通性が高い。
.
当馬の配合もディープサマー同様に5代内で雑多にクロスが発生し、お世辞にもシンプルとは言えないが、母父Sadler's Wellsへの集合に良さを見て取れる点や、Haloに加えHabitatからもスピードを加え、父や強調された母父のイメージよりはスピード色が強いところも同じ(半兄プロトンがボーンキングのようなステイヤーではなく短距離をこなせたのも似たような原理)。
.
また、欠点に関しても、主導の不明瞭さに起因して反応の良さや切れを欠きやすいところは同じである。違いは当馬の方が中距離適性が高いところで、牝馬同士ならば12Fも十分にこなせることだろう。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/13 フィリーズレビュー G2 阪神 芝1400m ラインクラフト
牝 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:エンドスウィープ 母:マストビーラヴド 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1989 【牝系】: 9-f 【影響度バランス】:2-9-6-11
【主なクロス】: Northern Dancer4x4 Almahmoud6x56 Lady Angela6x56 Native Danser56x6 Turn-to6x5

【評価】: BBC/芝ダ7-10F → ファンタジーS勝利時に評価・コメント済み。(2004/12/05)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/13 クリスタルC G3 中山 芝1200m ディープサマー
牡 厩舎:(栗)山内研二 父:タイキシャトル 母:チカリー 母父:Sadler's Wells
【母生年】:1989 【牝系】: 14-c 【影響度バランス】:8-7-21-7
【主なクロス】: Northern Dancer5x3〜Nearctic6x46、Almahmoud57x5、Native Danser7x56、Nasrullah7x758、Hail to Reason46x5、Thatch=Special4x4

【評価】: BBB/芝ダ8-10F → 5代内で雑多にクロスが発生し、シンプルな印象は受けないが、Northern Dancerの系列ぐるみを主導とした骨組みと、母父Sadler's Wellsへの集合はしっかりとしており、父タイキシャトルやRed Godのスピードを母父の傘下に収めた様は迫力がある。また、タイキシャトル産駒のポイントとなるBlue Larkspur・La Troienne系の米血や、マイナー血脈で押さえづらいThe Bossのスピードを生かすなど細かな面においても褒められたところがある。
.
ただ、父方からのスピードのアシストが強いとはいえ、本質的にはマイル〜中距離のレースを強調されたSadler's Wells的な馬力で押す先行粘り込みに良さがあるタイプに出易そうな印象で、クリスタルCを勝つとは思わなかった。が、よくよく考えてみれば、父自身がそうであったように産駒も配合の印象よりは短めの距離に適性のあるタイプが多く、さほど不思議なことでもないか。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/06 弥生賞 G2 中山 芝2000m ディープインパクト
牡 厩舎:(栗)池江泰郎 父:サンデーサイレンス 母:ウインドインハーヘア 母父:Alzao
【母生年】:1991 【牝系】: 2-f 【影響度バランス】:15-2-4-2
【主なクロス】: Turn-to4x6、Almahmoud4x6〜Mahmoud56x77、Pharamond=Sickle5x779

【評価】: BAA/芝9-12F → 03-04年度ブラックタイドの項でコメント済み。評価のみ新方式に。(2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
03/05 チューリップ賞 G3 阪神 芝1600m 父エイシンテンダー
牝 厩舎:(栗)武邦彦 父:エイシンサンディ 母:エイシンララミー 母父:Time for a Change
【母生年】:1992 【牝系】: 2-n 【影響度バランス】:2-4-4-7
【主なクロス】: Mahmoud677x758

【評価】: BBC/芝ダ6-9F → 母エイシンララミーは不出走で配合のバランスも良いとは言えないが、繁殖としては伴性血縁上でPrincequillo4x3、Mahmoud5x6、Sir Gallahad56x6などの多重クロスを内包した妙味はある。また、血脈的には特に母父Time for a ChangeとSSとの相性が良好で、Damascus、ResolverでHaloの米系のスピードを、Lovely MorningでWishing Wellの欧系のスタミナを引き出すことが出来る。活躍はできなかったが当馬の半姉エイシンアイノウタはなかなかの好配合馬であった。
.
さて、当馬の配合ではMahmoud6連、Sickle=Pharamond4連、Nasrullah4連、Khaled2連などスピード系の血が同時に強い影響を示しているが、ある程度の連動性を確保できているとはいえ主導のシンプル性という点で迫力を欠き、スピード値の高さを生かしただけの先行競馬が合いそうな形態となってしまっている。Tetratema3連や豊富なMumtaz Mahal系の血の流れを背景に瞬発力勝負もある程度はこなすのだろうが、この構造面の瑕疵に起因してトップレベルのレースでは甘さを見せそうな印象を受ける。3戦無敗だが、本質的には堅実に走るも勝ち切れないレースが多くなりそうなタイプか。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
02/26 アーリントンC G3 阪神 芝1600m ビッグプラネット
牡 厩舎:(栗)南井克巳 父:ブライアンズタイム 母:ロンドンブリッジ 母父:ドクターデヴィアス
【母生年】:1995 【牝系】: 22-b 【影響度バランス】:9-(13)-0-2
【主なクロス】: Ribot4x7、Alibhai5x8、Eight Thirty5x6、Bull Lea5x7、Roman5x8

【評価】: CBB/芝ダ9-11F → ロンドンブリッジはオークスを制した初仔のダイワエルシエーロに続き、2番仔の当馬も重賞を制し、繁殖としての資質の高さを見せているが、伴性血縁上で自身はPrince John3x4、Blue Larkspur5x66を内包し、その母オールフォーロンドンもSelene5x4を内包するなど全体的にX経路の質が高く、伴性面の裏付けはあると言える。
.
当馬の配合に関しては、まず、ドクターデヴィアス内の血の世代が新しすぎるため、構造面の弱さを欠点として指摘することができる。ただ、内包した血と父の血との相性は後述するように悪くはないし、半姉に続いて同様の欠点を抱えながらも結果が出た以上は執拗に論うべきではなさそ。ちなみに今後の産駒も同様の欠点を抱えることになる可能性が高いのが困りものであるが。
.
次に、血脈的にはロンドンブリッジが内包したDjebel67x6〜Tourbillon77787の流れを押さえられていないことが残念であるが、ブライアンズタイム内Graustarkの血によりロンドンブリッジが秘めたRibotとPrincequillo的な底力を引き出せたことは長所で、配合の方向性はダイワエルシエーロよりは当馬の方が幾分合っていると言える。BT産駒らしくスタミナを生かした競馬が合うが、構造面の欠点により大レースで勝負するには不安がある。でも、半姉は勝っちゃってるしなぁ。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
02/19 クイーンC G3 東京 芝1600m ライラプス
牝 厩舎:(栗)松田国英 父:フレンチデピュティ 母:フサイチエアデール 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1996 【牝系】: 20-a 【影響度バランス】:4-10-5-7
【主なクロス】: Nasrullah5x6、Almahmoud6x5、Native Danser6x56、Eight Thirty5x7

【評価】: BBC/芝ダ6-8F → 「フレンチデピュティx母父サンデーサイレンス」の組み合わせまではアンブロワーズと同じだが、祖母の血の内容に大きな違いがある。アンブロワーズの祖母バレークイーンが「Sadler's WellsxイングリッシュプリンスxVal de Loir」と重厚な欧系で構成されているのに対し、ライラプスの祖母ラスティックベルはRaise a Native2x3を内包するなどスピード系の米血が凝縮されている。
.
それゆえ、距離の融通性や底力・成長力といった要素はアンブロワーズの配合が優り、逆にスピードや早熟性、ダート適性においてはライラプスが優る。脚質的にはNative Danser、Almahmoud、Nasrullah、Eight Thirtyと種類の異なるスピード系の血が5代目に並ぶことから、切れを欠いて先行型に出やすい。ただ、アンブロワーズと比較するとスタミナの裏づけが弱いため、最後の粘りを欠いた淡白なタイプになりやすい。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
02/13 きさらぎ賞 G3 京都 芝1800m 外コンゴウリキシオー
牡 厩舎:(栗)山内研二 父:Stravinsky 母:Principium 母父:Hansel
【母生年】:1995 【牝系】: 2-d 【影響度バランス】:14-10-6-10
【主なクロス】: Northern Dancer3x54、Mr.Prospector4x4、Native Danser556x676、Almahmoud5x756、Nasrullah657x77

【評価】: CBB/芝ダ7-9F → ↑の通り派手な近親交配だが、Northern DancerとMr.ProspectorはNative Danserを通じて連動性を確保できているし、AlmahmoudもNorthern Dancerが内包する血であり、単に雑然とクロスが発生している訳ではない。また、意外と生かしづらいRound Tableの欧系のスピード・スタミナがSpecialとの呼応により緻密に引き出されるなど小技も効いており、大味なだけの米血近交馬とのレッテルを張ってしまってはちょびっとだけ可哀想である。
.
競争馬としては、Mr.Prospector、Almahmoud、Menowなど種類の異なるスピード系の米血が前面に並んだことから、切れや瞬発力というよりは実馬通りスピードと馬力に良さのあるタイプに出やすそうな印象。これだけでは一本調子のスピード馬になりやすそうであるが、当馬が先行してのしぶとさを発揮することが出来るのは、Pharamond=Sickle9連にHyperion6連のSelene系の流れや、Gainsborough10連、Son-in-Law6連などBay Ronald系の血の流れを内包した粘りある累代構成に理由を求めてよいだろう。
.
とはいえ、スタミナ勢力は決して強いものではなく、成長力・底力には不安があるが、強度の近親交配ということもあり、勢いのあるうちならば大仕事をやってのけても不思議ではない。逆に言えば調子の波が大きそうで休養後も力を発揮できるかどうか不安であるが。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
02/06 共同通信杯3歳S G3 東京 芝1800m 父ストーミーカフェ
牡 厩舎:(美)小島太 父:アドマイヤベガ 母:グリーティングス 母父:Rainbow Quest
【母生年】:1996 【牝系】: 14-f 【影響度バランス】:5-12-6-4
【主なクロス】: Northern Dancer4x5〜Natalma5x66〜Almahmoud56x77、Tom Fool5x7

【評価】: ABB/芝ダ8-10F → 札幌2歳S勝ち時(2004/11/05)にコメント済み。評価のみ新方式に対応。(2005/04/02)
---------------------------------------------------------------------------------------
01/16 京成杯 G3 中山 芝2000m アドマイヤジャパン
牡 厩舎:(栗)松田博資 父:サンデーサイレンス 母:ビワハイジ 母父:Caerleon
【母生年】:1993 【牝系】:16-c 【影響度バランス】:21-5-7-3
【主なクロス】: Hail to Reason3x5〜Turn-to4x65、Almahmoud4x6〜Mahmoud56x7、Stymie5x6、Pharamond=Sickle5x789

【評価】: BBB/芝8-12F → 当馬の3代母Santa Lucianaはマンハッタンカフェの祖母でもある。さて、当馬と近親マンハッタンカフェの配合とを比較すると、母父Caerleonで父父Haloの米血を押さえ、祖母アグサンによりSir GaylordのスピードとHyperionとSon-in-Lawの組み合わせでBay Ronald系のスタミナを加えた当馬は、スピードと開花の早さにおいてはマンハッタンカフェを上回り、POG適性の高さを窺わせる。
.
しかしながら、当馬の配合では、Hail to Reason3x5〜Turn-to4x65のクロスが発生し、父父Haloの早熟性やスピード、軽薄さが強調されすぎたきらいがあり、成長力や中長距離の大レースでの底力といった要素には不安がある。同時に、これらのクロスによりAlmahmoud主導のシンプル性も損なわれており、芝の中距離での決め手勝負では一線級には見劣りしそうな印象である。どちらかと言えば持続性に良さがありそうで、好位から早めに動くような競馬の方が合うだろう。
.
血の内容は良いが、構造的にややバランスが悪く全体的に中途半端になってしまったという意味で惜しいところのある配合である。 (2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
01/10 シンザン記念 G3 京都 芝1600m ペールギュント
牡 厩舎:(栗)橋口弘次郎 父:サンデーサイレンス 母:ツィンクルブライド 母父:Lyphard
【母生年】:1991 【牝系】: 10-e 【影響度バランス】:13-3-9-2
【主なクロス】: Almahmoud4x5〜Mahmoud56x6、Nearco6x57

【評価】: ABC/芝8-10F → デイリー杯2歳S勝ち時(2004/11/05)にコメント済み。評価のみ新方式に対応。(2005/04/02)

---------------------------------------------------------------------------------------
12/26 ホープフルS OP 中山 芝2000m 外エキゾーストノート
牡 厩舎:(栗)角居勝彦 父:A.P.Indy 母:Extraterrestral 母父:Storm Bird
【母生年】:1993 【牝系】:1-n 【影響度バランス】:1-2-4-1
【主なクロス】: Nearco77868x56

【評価】: CBC/芝ダ8-10F → 母の産駒には京王杯3歳S3着の実績があるマチカネイサリビ(父Gone West)がいる。 また、祖母は伴性血縁上でWindfields2x3を、母はWindfieldsの母父であるStimulusを5x45で内包している。
.
さて、Bold RulerとPrincequillo、War Admiralが主体の父A.P.Indyと、カナダ系主体の母という組み合わせのエキゾーストノートの配合であるが、NearcoとSir Gallahad(=Bull Dog)〜Teddyの流れを軸に米血を押さえた簡素なマイル〜中距離型配合となっている。異系交配気味であるが、父・母ともに血の押さえ方に不備がないのは長所。ただ、血にメリハリが無く硬質で距離の融通性は低そうである。スピード系の米血もよく押さえられてはいるのだが、連動性が低いため瞬発力というよりは平均ペースを淡々と先行して吉と出そうな印象。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/25 クリスマスローズS OP 中山 芝1200m アイルラヴァゲイン
牡 厩舎:(美)手塚貴久 父:エルコンドルパサー 母:トキオリアリティー 母父:Meadowlake
【母生年】:1994 【牝系】:3-l 【影響度バランス】:7-1-10-3
【主なクロス】: Raise a Native4x4〜Native Danser576x5、Nothirdchance78x5

【評価】: CCC/芝ダ6-8F → 母は米血主体のMeadowlakexIn Realityという累代で、全体の3/4が米血で構成されている。具体的にはNearcoの血を一滴も含まず、Hyperionの血も全体の3/4が含まないという日本では珍しい繁殖である。アイルラヴァゲインの配合では、そういった母に対し父エルコンドルパサーのMr.Prospector、Seattle Slewの米血が反応し、強調された母父Meadowlake内Raise a Native4x4に米血スピードが集約された構造となっており、母の特徴が強く出ている。
.
また、母の残り1/4部分が欧州系の血を含んだことでかろうじて父方欧血のサポートを得られ、若干の距離融通性を確保できたこともプラスである。ただ、異系交配気味で判断しづらい面もあるとはいえ、主流血脈に良さのある父の傾向を継続した配合ではなく、ヴァーミリアンとはタイプが大きく異なる。母父Meadowlakeのイメージそのままの馬力優位のスプリンター配合という印象で、NHKMC路線は狙わず今後も短距離路線を歩んだ方が無難と思われる。こういったレースの勝ち馬としては水準級の配合。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/25 ラジオたんぱ杯2歳S G3 阪神 芝2000m ヴァーミリアン
牡 厩舎:(栗)石坂正 父:エルコンドルパサー 母:スカーレットレディ 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1995 【牝系】:4-d 【影響度バランス】:5-8-8-11
【主なクロス】: ND54x4、Almahmoud76x56、Lady Angela76x56、Native Danser576x6、Hail to Reason67x4

【評価】: BBB/芝ダ8-11F → エルコンドルパサーxダイワメジャー全血という組み合わせ。Northern Dancer54x4で全体をリードした配合構造はラインクラフトやアンブロワーズと共通性がある。父のエルコンドルパサーは自身がNorthern Dancerクロスを内包しHyperionの影響も強かったことから、Almahmoudを主導としHyperionの血の流れに良さのあるSSxNT牝馬との配合は、細部に不満はあるものの両親の傾向・長所を継続しやすいという利点はあり、比較的相性が良さそうである。
.
ただ、SSxNT牝馬でNorthern Dancerクロスを作る配合パターンの場合は、ノーザンテーストを内包する祖母の部分の影響が強くなりやすいので、この箇所の質には注意を払いたい。活躍馬の祖母を見ると、ラインクラフトの祖母はダイナシュートであるし、安定した戦績を残すフェザーレイは祖母がダイナカール、当馬の祖母もスカーレットブーケの全姉である。ちなみにスカーレット一族はスカーレットインクの母Consentidaの内包する血が秀逸。「Halo≒Consentida」との見立ても可能で、父方のMr.Prospector・Seattle Slewといった米血の受け皿ともなっている。
.
最後にもう一度ヴァーミリアンについて話を戻すと、全体の流れが概ねNorthern Dancerでまとまっているとはいえ、5代内のシンプルさはそこそこというレベルであるし、血の性質的にも切れというよりは粘り・底力に良さがあることから、競争馬としては詰めの甘い先行粘り込み型・持続型に出やすそうな印象を受ける。それだけに当馬が4走中3走で繰り出した33秒台の末脚には驚きがある。ラインクラフトも末脚の良さを見せており、同型配合馬の産駒の振れ幅のイメージを次期に向けて修正する必要がありそ。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/19 フェアリーS G3 中山 芝1200m フェリシア
牝 厩舎:(美)上原博之 父:グラスワンダー 母:フェルモイ 母父:Irish River
【母生年】:1989 【牝系】:22-b 【影響度バランス】:9-8-6-11
【主なクロス】: Northern Dancer4x4、Raise a Native5x5、Turn-to5x6、Nashua5x6〜Nasrullah6x577〜Nearco5776x66888

【評価】: CBB/芝ダ8-10F → 母は名牝系であるRoyal Statute系の出身であると同時に、伴性血縁上でSource Sucree4x4〜LavendulaII 5x45〜Sweet Lavender36x56を内包し、資質の高さを感じさせる繁殖牝馬。
.
グラスワンダーとの配合は、父・母ともに仏米の血を含むため、質の高い累代の血を不備なく生かせた点が長所。それゆえ意外に高い底力を秘めていそうである。構造的には、Northern Dancer、Raise a Native、Turn-to、Nashua、Nasrullahが5代目でクロスし、一見すると粗雑な印象を受けるが、いずれも最優位に強調された祖母が直接内包する血であり、集合面では悪くはない。また、主だったクロスや血の流れがNorthern Dancer4x4に集約されている様子も窺えるため、及第点はつけられる構造になっている。
.
と言っても洗練された配合とは言い難く、父とは異なり先行してだらだらと脚を使う詰めの甘いタイプに出やすそうなイメージ。スタミナ消耗があり上がりのかかる展開の方が向きそう。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/18 中京2歳S OP 中京 芝1800m ブライトトゥモロー
牡 厩舎:(栗)石坂正 父:フレンチデピュティ 母:ポピーデイ 母父:トニービン
【母生年】:1991 【牝系】:8-i 【影響度バランス】:5-8-5-6
【主なクロス】:Northern Dancer4x4、Nasrullah5x677、Hyperion7x57777、Eight Thirty5x7

【評価】: CCC/芝ダ8-10F → Northern Dancer4x4で全体をまとめようとした形はアンブロワーズに通じるが、ブライトトゥモローの配合では父のキーポイントとなる米血の押さえ方が弱い。母父SSで不備なく米血を押さえられたアンブロワーズとは違い、当馬の母父トニービンが完全に欧主体であるので、祖母でもう少し明確に米血を押さえられれば良かった。欧が強く米が弱くなったため同父産駒としては芝適性は高いが、米血に由来したスピード・パワーの引き出し方が物足りないのが惜しい。武器となる程の長所・個性が見えず、印象としては良くて2勝級といったところでこれ以上を期待しづらい。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/18 さざんかS OP 阪神 芝1400m マキハタサーメット
牡 厩舎:(栗)新川恵 父:ディアブロ 母:マキハタリリー 母父:ジェイドロバリー
【母生年】:1995 【牝系】:7-c 【影響度バランス】:5-9-1-4
【主なクロス】: Almahmoud5x77、Nasrullah5x6766、Roman5x66

【評価】: BCC/芝ダ6-8F → 父ディアブロはDevil's BagxCornish Princeという組み合わせだが、大雑把に「Devil's Bag≒サンデーサイレンス」「Cornish Prince≒ロイヤルスキー」と見立てることで擬似アグネスタキオンと捉えられなくもない。といっても細部に違いがあり種牡馬としてはタキオンの方が使い易そうだが。
.
当馬の配合は、5代目でクロスしたAlmahmoud、Nasrullah、Romanのリードで両親のスピードを生かせたことが長所だが、種類の異なるスピード系の血が前面でクロスしたために、血統表5代内のシンプル性が高いとは言えないのが残念。傾向として反応性や末脚の良さといった要素は望み難く、結果的にスピードに頼った淡白な逃げ・先行型となりやすいタイプと言える。当馬に関してはHyperion6連など多少の粘りも感じられるため一本調子という程ではないが、スタミナ勢力の弱さや累代の質的にもトライアル級のレースでの底力発揮や成長力は期待しづらい。2歳短距離OP戦勝ち馬の配合としては水準級といったところか。
.
ちなみに、当馬のような形態はフジキセキ産駒やタヤスツヨシ産駒のPOG期間内活躍馬においても見かけられるパターンであるが、 ディアブロと類似性のあるアグネスタキオンもこういった形態の配合馬が輩出されやすい種牡馬である。この手の配合型では皐月賞〜ダービーはなかなか狙いづらいので、指名にあたっては注意が必要。産駒全体の傾向も、父のイメージよりは短い距離に適性のあるタイプが多くなりそうな気配がある。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/12 朝日杯FS G1 中山 芝1600m マイネルレコルト
牡 厩舎:(美)堀井雅広 父:チーフベアハート 母:ミヤギミノル 母父:タイテエム
【母生年】:1985 【牝系】:16 【影響度バランス】:2-5-7-6
【主なクロス】: Ribot4x4、Nearco67967x57、Hyperion799x5

【評価】: CCB/芝ダ8-11F → ダリア賞でコメント済み。(2004/10/30) 評価だけ新方式に。というか強すぎ。(2005/01/05) 【大物感】をC→Bに。(2005/04/02)
---------------------------------------------------------------------------------------
12/05 阪神JF G1 阪神 芝1600m ショウナンパントル
牝 厩舎:(美)大久保洋 父:サンデーサイレンス 母:バブルウイングス 母父:In the Wings
【母生年】:1992 【牝系】:1-b 【影響度バランス】:16-4-3-0
【主なクロス】: Almahmoud4x67〜Mahmoud56x798、Hail to Reason3x6

【評価】: CCC/芝9-10F → In the Wings と SSという組み合わせは擬似Singspielといえる内容であるし、祖母バブルプロスペクターとSSとの組み合わせからは2頭の重賞勝ち馬が輩出されており、父と母の血脈的な相性は良いと思われる。
.
ただ、当馬の配合で問題となるのは構造面で、父の血に対し母方全体の血の世代が新しすぎるために構造に起因する諸要素を判断しづらい。当馬の場合は内包した血に問題がないとわかっているだけに惜しい。Almahmoudを主導にHaloを強調し欧米の血をまとめた形は推測できるが。
.
まあ、ショウナンパントルの配合に問題があるというよりは配合分析手法に欠陥があると言った方が真実に近いのは確実であるし、世代の新しい箇所が近交系、かつ配合相手の血の傾向と概ね合致する内容であれば、世代ズレがあっても結果が出ているという感覚もあるので、そのうち調査してみようかと思うには思ってたり。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
11/27 京都2歳S OP 京都 芝2000m ローゼンクロイツ
牡 厩舎:(栗)橋口弘次郎 父:サンデーサイレンス 母:ロゼカラー 母父:Shirley Heights
【母生年】:1993 【牝系】:1-w 【影響度バランス】:12-3-3-2
【主なクロス】: Almahmoud4x6〜Mahmoud56x7

【評価】: ABC/芝8-11F → Almahmoudを主導にHaloを強調し、Hyperion〜Gainsboroughの比較的仕上がりの早いスタミナとRoyal Charger≒Nasrullahのスピードを加えた形はSS産駒の王道配合。構造的シンプルさと血の軽さを背景に、反応の良さや切れのあるタイプを期待しやすい。
.
ただ、当馬の配合では父SSの配合で影響の強かったSir Gallahad=Bull DogやMan o'Warが欠落したため、力強さ・底力・成長力といった要素に不安がある。母方で所々世代の新しい箇所があることや、母内で生きていた仏系のスタミナの血を押さえられなかったことも拍車をかけている。この牝系がトライアルで通じて本番で勝ち切れない理由を無理にでも配合に求めるとすれば、このあたりが原因だろう。
.
ちなみに、ローザネイ一族の牝系を辿ると、エアグルーヴ一族と同じ仕掛けが施されている事に気がつく。それはMontagnana(ガーサントの母)とBig Gameを経由した伴性血縁上のTetratemaクロスで、それぞれローザネイの祖母Riverqueenとダイナカールの母シャダイフェザー内においてこれを見ることが出来る。(#ついでにオグリキャップの祖母ネヴァーナルビーやダディーズシューズの配合にも潜む)
.
さらには、両牝系ともBig GamexHyperion牝馬がボトムラインに位置することも共通点である。この組み合わせは同牝系配合となっており、Big GameもHyperionも共に3代母がGondolette(伴性血縁上3x4)である。決め手に優れる薔薇・エア両一族の牝系にこういった一致を発見できたりするのが血統を遡る醍醐味の一つだったりする・・・と思う。(2005/01/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
11/20 東京スポーツ杯2歳S G3 東京 芝1800m 父スムースバリトン
牡 厩舎:(美)国枝栄 父:スペシャルウィーク 母:ウインドフレスカ 母父:Kris S.
【母生年】:1993 【牝系】:9-f 【影響度バランス】:4-3-8-8
【主なクロス】: Hail to Reason4x4 Princequillo6x4 Sir Gallahad=Bull Dog78988x677957778

【評価】: DBA/芝ダ9-12F → スタミナ優位で詰めの甘い中距離型。スタミナ系の血として分類されるBull Lea=Nectarine4連〜Sir Gallahad=Bull Dog14連の流れが多数派となっているが、これらの血(もしくはその伝達経路)はスタミナと同時に米国競馬で求められる硬質性(馬力・パワー)をも伝えるせいか、欧系のスタミナ血脈のサポート無しでは意外に距離の融通が利かないケースが多いという印象がある。活躍馬で言えばBT産駒のビッグゴールド・ノーリーズンがこの典型で、チョウカイキャロルとの比較がわかりやすい。
.
当馬の場合は、実質的に最も影響の強い祖母(単一クロスを除くと影響度1-2-2-8)内Determineによって日本の芝中長距離で実績のあるHyperionとMahmoudの欧スタミナを父から継続することに成功しており、上述の前者2頭よりは距離延長に対する融通性を確保できていると言える。しかし、如何せん決め手に繋がる血やスピード系の血のサポートが弱く、中長距離レースに対応できても展開がスローで上がりの勝負となれば勝ちきれなかったり力を出しきれなかったりしそうなイメージであり、距離云々というよりは淀みのないスタミナ消耗度の高い流れでこそ台頭しそうな底力型という印象。4代目のPrincequilloクロスなど垢抜けない位置関係もそういった性質を増長させており、レースのレベルを問わず入着が多くなりそうである。
.
POGで要求されるスピード・早熟性といった要素に欠ける開花率の低い配合であることから、配合以外に何らかの根拠がなければPOGで指名するにはリスクが高いが(ヌウアヌパリが不発に終わった直後だったし。ちなみに、ヌウアヌパリが不発でこっちが当たったのはマルゼンスキーとRobertoの米血ニックスに理由を求めるべきか)、こういう馬を下位でこそっと指名して当たりを引いてみたいという気持ちは強い。応援したい1頭ということで目指せダービー。(2004/12/05)
.
【大物感】をC→Bに。(2005/04/02)
---------------------------------------------------------------------------------------
11/13 京王杯2歳S G2 東京 芝1400m 父スキップジャック
牡 厩舎:(美)高橋裕 父:メジロライアン 母:ヒカリクリスタル 母父:ラッキーソブリン
【母生年】:1995 【牝系】:5-h 【影響度バランス】:11-5-9-4
【主なクロス】: Northern Dancer4x46 Lady Angela56x68 Nasrullah7x5688

【評価】: BCC/芝8-11F → メジロライアン産駒の獲得賞金額上位馬の配合を眺めると、母メジロチェイサーの欧スタミナを十分に生かしたスタミナ優位の配合が多い事に気がつく。また、サクラバクシンオー産駒においても同様の現象を確認できるが、Nijinsky経由のNorthern Dancerクロス内包馬も多い。これはNijinskyの母Flaming Pageの米血に対し、ノーザンテーストの内包するカナダ系のVictoria Parkや、Bull Leaなどの米血を含むクリアアンバー(アンバーシャダイ=サクラハゴロモの母)の血の呼応があるためと考えられ、ニックスとして処理出来るレベルの相性の良さがあるものと推測できる。
.
スキップジャックの配合であるが、母父がラッキーソヴリンである事からNijinskyを経由したNorthern Dancer4x4が発生している上、メジロチェイサーの欧血もPardao、メンデス、プロントによって生かされており、上述のメジロライアン産駒の活躍馬の配合のポイントは十分に押さえられていると言える。また、NDによってNasrullah〜NearcoとHyperionの血の流れをまとめた構造は及第点をつけられるし、Nasrullah5連・Tetratema6連の決め手も魅力的でライアン産駒としては切れを期待できる部類でありPOG適性は高め。逆に成長力や中長距離での底力・スタミナには物足りなさがあり、そういったレース条件で人気になるようなら危険性も。朝日杯に向かうようだが、中山は不得手としそうなイメージ。 (2004/12/05)
.
母方の質とメンデス内の世代崩れが気になったので【配合評価】をB→Cに下げときます。(2004/12/07)
---------------------------------------------------------------------------------------
11/07 福島2歳S OP 福島 芝1200m ローランコングレ
牡 厩舎:(美)河野通文 父:エンドスウィープ 母:ヴィヴァットレジーナ 母父:Nashwan
【母生年】:1993 【牝系】:23【影響度バランス】:4-7-3-4
【主なクロス】: Northern Dancer4x5 Native Danser56x67 Nasrullah66x5

【評価】: CBB/芝ダ8-10F → 堅実だが地味なマイル〜中距離型。Northern Dancer4x5により全体をまとめた構造は↓のラインクラフトと類似型で良く出来ているし、伴性血縁上のFeola45x4も魅力的。ただ、母がNashwanxCaerleonxRoyal and Regal(父Vaguely Noble)というスタミナ・馬力優位の累代で構成されたために、スピードや瞬発力といった要素はラインクラフト程には高くない。また、母の構成とND4x5で全体の統合を図った形はストーミーカフェとも共通性があるが、当馬はNorthern Dancerへの集合力や血の流れで劣り迫力がいま一つ感じられない。エンドスウィープ産駒としては芝適性・距離の融通性とも高いものの、決め手に欠けた先行ジリ型という印象で詰めが甘そう。十分に良く出来ている部類ではあるが、大きなレースでは入着までか。(2004/12/05)
.
【大物感】をC→Bに。(2005/03/29)
---------------------------------------------------------------------------------------
11/07 ファンタジーS G3 京都 芝1400m ラインクラフト
牝 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:エンドスウィープ 母:マストビーラヴド 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1993 【牝系】:9-f 【影響度バランス】:2-9-6-11
【主なクロス】: Northern Dancer4x4 Almahmoud6x56 Lady Angela6x56 Native Danser56x6 Turn-to6x5

【評価】: BBC/芝ダ7-10F → 祖母ダイナシュートを強調したマイラー配合。当馬はNorthern Dancer4x4でAlmahmoud6x56〜Mahmoud7x6777やHyperion777x78677といった母(アドマイヤマックス全姉)の欧系の血の流れと父方のNative Danser的な米スピードをリードした構造で、反応の良さを期待できるのが長所。これは「Halo≒Drone」「Determine≒Your Host」など当馬と似通った血を内包した昨年度の当レース勝ち馬スイープトウショウと共通した造りであるし、アンブロワーズやヴァーミリアンといった母父SSの活躍馬とも共通性がある形。
.
スイープとの差異は父方の米系のスピードの引き出し方で、HaloやStrikingが父方に反応したラインクラフトの方が優れている。ただ、当馬の当レースでの末脚の切れは素晴らしかったものの、配合的には先行しての脚の持続性やしぶとさに持ち味がある詰め甘型という印象で、スイープトウショウには決め手で劣りそうなイメージ。血の内容は軽く牝馬向き。(2004/12/05 1:23 )
---------------------------------------------------------------------------------------
10/30 萩S OP 京都 芝1800m テイエムヒットベ
牡 厩舎:(栗)五十嵐忠 父:ヘクタープロテクター 母:ワカセイウン 母父:ホリスキー
【母生年】:1997 【牝系】: 3 【影響度バランス】:11-9-6-4
【主なクロス】: Never Bend4x5〜Nasrullah665x6、Buckpasser4x5、Northern Dancer5x5、Native Danser57x7

【配合評価】: ■/芝ダ9F → すずらん賞勝ち馬のカシマフラワー同様に5代内で雑多にクロスが発生しているが、 当馬の方が主導のNever Bendへの集合を読み取りやすいし、 「Riverman≒Mill Reef」「Mr.ProspectorとNijinsky」「Rivermanとマルゼンスキー」などの複合的なニックスは迫力があり、配合レベルはやや上。 タイプとしてはほぼ同型で米系のスピードとパワーに優ったマイル〜中距離型という印象で、力の要る馬場やダート戦への適性は高そうである。意外に底力も高そうでトライアルでも軽視は出来ない。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/23 いちょうS OP 東京 芝1600m 父ニシノドコマデモ
牡 厩舎:(美)萱野浩二 父:キングヘイロー 母:ニシノチャペル 母父:サッカーボーイ
【母生年】:1997 【牝系】: 23-b 【影響度バランス】:13-6-3-4
【主なクロス】: Lyphard3x5〜Northern Dancer4x56、Almahmoud65x78

【配合評価】: ■/芝9-11F → Lyphard〜Northern Dancerで父父ダンシングブレーヴを強調した配合。Lyphardは母内ディクタス・ミルジョージとの相性が良好で、軸となっているPharos=Fairway=Fair Isle系の血の流れとフランス系の血をまとめることに成功している。ただ、欧主体の母との組み合わせでは父の配合で特徴的であった「Drone≒Halo≒Sir Ivor」の擬似クロスのスピードやパワーの引き出し方が物足りなく、父のイメージよりは芝の中距離条件戦で大人しく地味に堅実な走りをしそうな印象。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/16 デイリー杯2歳S G2 京都 芝1600m ペールギュント
牡 厩舎:(栗)橋口弘次郎 父:サンデーサイレンス 母:ツィンクルブライド 母父:Lyphard
【母生年】:1991 【牝系】: 10-e 【影響度バランス】:13-3-9-2
【主なクロス】: Almahmoud4x5〜Mahmoud56x6、Nearco6x57

【配合評価】: ○/芝8-11F → Almahmoud4x5を主導にHaloを強調した定番の構造。LyphardxCaroxCrimson Satanというスピード優位の構成の母ツィンクルブライドの生かし方も良く、距離はマイル〜中距離が適している。また、若干クロス数が多いが主導のAlmahmoudへの集合は良くTetratemaの決め手も備え、SS産駒らしい芝での切れを期待できる。「SSxLyphard」の組み合わせで言えばバブルガムフェローよりはメイショウオウドウに近いイメージ。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/03 すずらん賞 OP 札幌 芝1200m カシマフラワー
牝 厩舎:(美)高市圭二 父:ヘクタープロテクター 母:フラワーブリーズ 母父:フェアジャッジメント
【母生年】:1992 【牝系】:12 【影響度バランス】:8-11-5-8
【主なクロス】: Northern Dancer5x4、Nashua5x6〜Nasrullah665x7、Prince John5x5、Native Danser57x6

【配合評価】: □/芝ダ9F → Riverman的な血の生かし方に良さがあり、米系のスピードとパワーに優った中距離型という印象。しかし、血統表5代内でこうも雑然とクロスしてしまっては軽い芝での切れや器用さは期待しづらいし、調子にムラもありそうである。本質的には芝で時計のかかる馬場かダート1800mがベストといったところ。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/03 芙蓉S OP 中山 芝1600m ストラスアイラ
牡 厩舎:(美)小島茂之 父:パラダイスクリーク 母:カルカネット 母父:ナトルーン
【母生年】:1991 【牝系】: 19 【影響度バランス】:4-2-1-1
【主なクロス】:

【配合評価】: ■/芝ダ9-12F → 中距離ジリ型。構造はPharos=Fairway17連を土台にNearcoを主導としたシンプルな異系交配。他にDjebel〜TourbillonやRoman〜Sir Gallah=Bull Dogの流れの影響が強いが両者はTeddyを共有しているし、Teddy系の流れはSpearmintにより主導のNearcoと結合を果たしており、全体の連動性は意外に高い。また、強調されたIrish Riverへの集合も良い。ただ、異系交配とはいえ、父方のMan o'War〜Fair Playが欠落しておりピリっとしないし、生きた血もジリっぽく開花しづらそうな印象である。タフさはあると思われるので条件戦で着を重ねて稼いでこそのタイプ。本レースでの勝利は不良馬場が向いたという側面もあるだろう。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/02 ききょうS OP 阪神 芝1400m 父レキシントンブルー
牡 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:アドマイヤベガ 母:マリヒサ 母父:マルゼンスキー
【母生年】:1987 【牝系】: 2-i 【影響度バランス】:4-9-11-5
【主なクロス】: Northern Dancer4x4、Almahmoud56x5、Tom Fool5x5

【配合評価】: ■/芝ダ7-9F → Northern Dancer4x4とTom Fool5x5〜Menow6x66の系列クロスにより母父マルゼンスキー、父母母アンティックヴァリューの米スピードを強調した配合。父側の生かし方は↓のストーミーカフェとも共通性があり同型として分類が可能である。ただ、祖母の血が些か古臭く、米血を含まないために全体の傾向からは離反気味であるし、前面のクロスの位置関係もシンプルさでストーミーカフェに劣り、悪くはないがワンランク下のレベルの配合という印象は否めない。
.
ちなみにアドマイヤベガ産駒は執筆時点で、ストーミーカフェ、レキシントンブルー、ケイアイブーケ、ユークロニア、シルクトゥルーパー、モンローブロンド、アドマイヤフジと7頭が勝ち上がっている。このうち始めから4頭がNorthern DancerとTom Foolの両方をクロスとして内包し、更にはこの4頭で挙げた6勝中5勝が父のイメージとは異なり芝1200〜1500の短距離レースを先行〜好位からの競馬により制したものであるという共通点がある。 マーベラスサンデー産駒においてもマイネルパナシュに同様の傾向を見て取れるが、恐らくTom Fool〜Menowなどの米スピード系の影響と、構造的に父のようなシンプルさを欠いた事が原因だろう。
.
アドマイヤベガも欧血脈を主体にNasrullahとHyperionでトニービンの血を増幅し、5代内の構造をシンプルに保つ事が出来れば自身のように芝の中距離で切れのある産駒を輩出できそうだが、米血寄りの繁殖との交配ではなかなか難しそうである。母父で言えばサッカーボーイあたりが合いそうな感じだが。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
10/02 札幌2歳S G3 札幌 芝1800m 父ストーミーカフェ
牡 厩舎:(美)小島太 父:アドマイヤベガ 母:グリーティングス 母父:Rainbow Quest
【母生年】:1996 【牝系】: 14-f 【影響度バランス】:5-12-6-4
【主なクロス】: Northern Dancer4x5〜Natalma5x66〜Almahmoud56x77、Tom Fool5x7

【配合評価】: ○/芝ダ8-10F → 若干底力に欠けるスピード優位のマイル〜中距離型。 当馬の配合の特徴として、母母父にデインヒルが入りNorthern Dancerに加えその母Natalmaもクロスとなった事により、Northern Dancer4x5〜Natalma5x66〜Almahmoud57x77のラインの明瞭性が高くなった事を挙げられる。これはNatalmaの母Almahmoudを主導とした父の傾向と合致する流れであるし、Nearco11連、Hyperion14連という全体の血の流れにも沿う。また、Northern Dancerの次に影響の強いTom Fool5x7〜Menow6x68〜Pharamond=Sickle6連との連動性も比較的高い。
.
更にはNorthern DancerとTom Foolに加え、Native Danser、Almahmoud、Bull Lea〜Bull Dog=Sir Gallahadなどその他の影響の強い血の殆どを最優位に強調された父母ベガ内アンティックヴァリューに集合させる事にも成功している。こういった配合構造のシンプルさがストーミーカフェの長所と言える。
.
競争馬としてはTom Fool〜MenowにNatalma〜Native Danserと米系のスピードの血が前面に並んだために前掛かり気味の印象だが、構造のシンプルさに起因した器用さを発揮できれば逃げだけではなく好位に控える競馬もこなせるのではないかと思う。 欠点は主流血脈を中心に構成されたがために多少軽薄な印象がある事で、厳しい展開での底力発揮は期待しづらそうである。好時計の出る馬場や淡白な流れならば年明け後のトライアルレースや皐月賞でも好勝負は可能と見るが、ダービー云々というタイプではない。
.
ちなみに母グリーティングスは同牝系配合でX染色体経路上でDuke's Delight4x7を内包。祖母もWar Admiral4x5を内包する上に仕掛けのある累代を含み、経路の肌理はなかなか細かい。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
09/19 野路菊S OP 阪神 芝1600m 外エイシンヴァイデン
牡 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:Touch Gold 母:Vermont Girl 母父:Mi Cielo
【母生年】:1997 【牝系】:14-a 【影響度バランス】:4-9-1-1
【主なクロス】: Tom Fool4x8 Mahmoud757x8

【配合評価】:■/芝ダ6-9F → フェニックス賞にて評価・コメント済み(2004/09/04)
---------------------------------------------------------------------------------------
09/18 カンナS OP 中山 芝1200m マイネデセール
牝 厩舎:(美)斎藤宏 父:マイネルラヴ 母:メインディッシュ 母父:サンシー
【母生年】:1983 【牝系】: 14-f 【影響度バランス】:2-1-4-8
【主なクロス】: Mahmoud8x65、Native Danser57x5、Tourment7x5

【配合評価】: □/芝7-9F → Mahmoudを主導に祖母内Gallant Manの芝向きのスピードを強調した配合だが、母はBlandford系とGainsborough系など欧系の血の流れに良さがあり、米系の強いマイネルラヴとの配合では本質的な血の傾向が合っていない。幸いにも父母父リィフォーが欧系の血を含みサンシーなど母方の欧血を、また母方カウアイキング内Native Danserにより父方米血をかろうじて押さえる事に成功しているが、ちぐはぐさは否めない。先を期待しづらい配合。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
09/11 コスモス賞 OP 札幌 芝1600m マイネルアドホック
牡 厩舎:(美)清水美波 父:ホワイトマズル 母:オリジナルデザート 母父:リアルシャダイ
【母生年】:1995 【牝系】: A4 【影響度バランス】:9-3-4-5
【主なクロス】: Northern Dancer4x5、Sir Gaylord5x6、Turn-to6x57

【配合評価】:■/芝ダ9-12F → ホワイトマズル産駒の天皇賞(春)馬イングランディーレの母はリアルシャダイxノーザンテーストx祖母がライジングフレーム内包という構成であったが、当馬の母はリアルシャダイxニホンピロウイナー(ライジングフレーム内包)xノーザンテーストという構成であり両者の共通性は高い。詳細に見ると、ノーザンテーストの世代が下がった当馬の方が全体のバランスは良いし、Alycidon〜Donatello、War Admiral、Princequilloを押さえたきめ細かさも好感を持てる。天皇賞(春)を勝つとは言えないが、当馬もHyperionやBlandford系のスタミナに良さがあり、成長と共に堅実に芝ダ中長距離の条件戦を勝ち上がりそうな印象はある。(2004/11/05)
---------------------------------------------------------------------------------------
09/05 新潟2歳S G3 新潟 芝1600m マイネルレコルト
牡 厩舎:(美)堀井雅広 父:チーフベアハート 母:ミヤギミノル 母父:タイテエム
【母生年】:1985 【牝系】: 16 【影響度バランス】:2-5-7-6
【主なクロス】: Ribot4x4、Nearco67967x57、Hyperion799x5

【配合評価】: ■/芝ダ8-11F → ダリア賞にて評価・コメント済み (2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
09/05 小倉2歳S G3 小倉 芝1200m コスモヴァレンチ
牝 厩舎:(栗)加用正 父:マイネルラヴ 母:イブキローマン 母父:ブレイヴェストローマン
【母生年】:1983 【牝系】:2-n 【影響度バランス】:2-2-16-5
【主なクロス】: Nasrullah66x45、Roman6x4

【配合評価】: ■/芝ダ5-7F → 平坦向きの短距離配合馬。父のマイネルラヴはNasrullah5x5を主導に米系のスピードを生かした配合馬であった。当馬の配合ではそのマイネルラヴの米スピードを母父ブレイヴェストローマンによりある程度は引き出せているが、父内で影響の強かったMan o'War〜Fair Playの流れを押さえる事が出来なかった点が欠点で、パワーや成長力といった要素に物足りなさがある。
.
ゆえに父との比較では見劣りするが、 母父を強調しNasrullah系のスピードを加えた構造はシンプルであるし、早い時期にデビュー出来るようなら当たりではなくとも1つは勝てる内容を確保している。伴性血縁上で祖母がBlandford4x6、母がMaid of the Mist4x6を内包した点もそれなりに好感を持てる。まあ、この時期の短距離OP戦で毎年のように見かけるレベルの配合であり新種牡馬産駒とはいえ然程新鮮味はない。(2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
08/28 ひまわり賞 OP 小倉 芝1200m テイエムチュラサン
牝 厩舎:(栗)小島貞博 父:タイキシャトル 母:フルフリングス 母父:ノーザンテースト
【母生年】:1994 【牝系】:4-n 【影響度バランス】:7-2-21-4
【主なクロス】: Northern Dancer5x3、Lady Angela7x54、Almahmoud57x5、Cohoes5x5

【配合評価】: ■/芝ダ7-9F → 母のフルフリングスは、祖母のフォーフリングスが伴性血縁上で内包したOlympia3x3をStimulus4x55と継続できた点とHyperionの厚さに魅力がある繁殖。一つ上の半兄もかえで賞で2着という結果を残しているが、種牡馬次第ではもうワンランク上の産駒を輩出できそうな印象がある。
.
さて、当馬の配合ではNorthern Dancer5x3により母父ノーザンテーストが強調されているが、Almahmoud主導+Hyperionの血の流れという父タイキシャトルとHyperionの厚い母の血の流れに沿っており、その点は長所といえる。 ただ、こういった近交度が高くバランスの悪い配合は一般に故障・体質不安の確率が高く成績もムラになりがちという傾向がある上、ノーザンテースト強調型ではジリ脚で芝ダ兼用の条件級マイル〜中距離型の産駒が多くなりG1レベルの産駒はなかなか望みづらそうな印象である。当馬もそういったイメージの範疇の配合で、好調期に重賞の掲示板に顔を出せれば十分か。
.
ちなみに、当馬の配合と類似した形態である「SS後継(ND内包)x母父NT」という組み合わせ(過度にノーザンテーストを強調した形)からは、ダービー5着のゼンゴジャンゴを筆頭に京都新聞杯3着のウインジーニアス、きさらぎ賞5着のラバグルートなど活躍も出てきているが、配合としてはHaloの影響が最優位になりやすいSSxNTの組み合わせの方がバランスが良く、上を目指せる組み合わせである。 今後、同型の配合が増加するだろうが数が多いだけにPOGでは取捨が難しく、上述のリスクを伴うことから無闇に手を出すべき組み合わせではないだろう。(2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
08/28 クローバー賞 OP 札幌 芝1500m モエレフェニックス
牡 厩舎:(地)堂山芳則 父:サンデーサイレンス 母:イブキピンクレディ 母父:ノーザンテースト
【母生年】:1992 【牝系】:1-x 【影響度バランス】:12-2-11-4
【主なクロス】: Almahmoud4x5〜Mahmoud56x6、Nearco6x566、Hyperion67x568、Pharamond=Sickle5x87

【配合評価】: ○/芝7-10F → 「SSxNT」という定番の組み合わせ。母母は「Blushing GroomxNashua」というNasrullahの同系配合であることから、芝でのスピードに良さがあるマイラータイプの配合となった。主導のAlmahmoud4x5への集合が良く反応の良さ・切れを期待できるため、当レースや札幌2歳Sでのレースのように逃げるよりは中団〜後方からの競馬が似合う。重い馬場よりは高速馬場が得意そうであるし、そういった馬場で決め手を生かせる展開となればトライアルレースでも勝負になると見る。底力・成長力はいま一つ。(2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
08/14 ダリア賞 OP 新潟 芝1200m マイネルレコルト
牡 厩舎:(美)堀井雅広 父:チーフベアハート 母:ミヤギミノル 母父:タイテエム
【母生年】:1985 【牝系】: 16 【影響度バランス】:2-5-7-6
【主なクロス】: Ribot4x4、Nearco67967x57、Hyperion799x5

【配合評価】: ■/芝ダ8-11F → 父チーフベアハートはBold Ruler4x3を主導にスピード系の米血を絡めた中距離型の配合。当馬の配合では母父タイテエム内ヴェンチアにより父の米スピードを引き出す事に成功。また、父内でスタミナ源であったRibotとPrincequilloの組み合わせニックスを母母父フジオンワードでクロスし継続している点も見所。母父内セントクレスピンなど母方の欧スタミナの生かし方も良い。
.
しかし、主導のNearcoではこの両者をまとめることが出来ていない事が欠点で、血脈的にも切れのあるタイプとは思えない。それだけに当馬が新潟2歳Sで繰り出した上がり33.3の決め手には驚愕である。中距離で詰めの甘い競馬を繰り返しそうな印象の配合なのだが・・・。(2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
08/08 函館2歳S G3 函館 芝1200m アンブロワーズ
牝 厩舎:(美)小島太 父:フレンチデピュティ 母:フサイチミニヨン 母父:サンデーサイレンス
【母生年】:1996 【牝系】:1-l 【影響度バランス】:7-6-5-5
【主なクロス】: Northern Dancer4x4、Almahmoud6x56

【配合評価】: ■/芝ダ8-10F → 初めに「フレンチデピュティx母父サンデーサイレンス」について。 フレンチデピュティは豊富に含んだBen Brush系やDomino系などのスピード系米血の殆どを系列クロスで押さえたところに個性がある種牡馬。母父SSとの配合においては、それら米血を十分に押さえる事が出来る上に、フレンチデピュティでは生かせていなかったMahmoudやHyperionといった芝向きの血を目覚めさせることも出来るので、互いの血を生かすという観点からは両者の相性は良いと言える。産駒は芝ダ兼用の条件級マイラーが多くなりそうな印象。
.
さて、アンブロワーズの配合について。父フレンチデピュティとBMSサンデーサイレンスの米スピードを母母バレークイーンの欧スタミナでサポートした形だが、Northern Dancer4x4〜Almahmoud6x56を主導に父方の米スピードと母方のHyperion〜GainsboroughとBlandford系の欧スタミナの血の流れをかろうじて統合できており、構造は及第点をつけられる。フレンチデピュティ産駒としては芝適性とスタミナ値が高めで、成長すれば牝馬同士ならば芝2000mのレースにも対応可能と見る。脚質は先行〜粘りこみ型で、力の要る馬場も対応可。(2004/10/30)
---------------------------------------------------------------------------------------
08/07 フェニックス賞 OP 小倉 芝1200m 外エイシンヴァイデン
牡 厩舎:(栗)瀬戸口勉 父:Touch Gold 母:Vermont Girl 母父:Mi Cielo
【母生年】:1997 【牝系】:14-a 【影響度バランス】:4-9-1-1
【主なクロス】: Tom Fool4x8 Mahmoud757x8

【配合評価】:■/芝ダ6-9F → 構造に問題があり、詰めの甘さを見せそうな短距離〜マイラー配合。
母バーモントガールは1勝馬だが、Bold Ruler〜Nasrullah5連を始めとして内包した血脈のスピード値の高さと、伴性血縁上で発生したThong=Moccasin2x2に魅力がある配合だった。競争馬としては大成出来なかったが、繁殖としての妙味はあり。
.
当馬の父Touch Goldとの配合では父がNasrullahを含まないため母内Nasrullahは直接的にはクロスしていないが、Mahmoud≒Mumtaz Begum(Nasrullahの母)8連の擬似クロスにより、父と母で軸となっていたMumtaz Mahal系のスピードの血を継続することに成功している。また押さえづらい母内のThe Boss3連〜Orby6連を押さえる事にも成功、更には父方Deputy MinisterとBuckpasserの米スピードも母方Conquistador CieloとDr.Fagerによって確保されている。こうして母の内包した種類の異なるスピードの血を継続しつつも父Touch Goldを十分に生かすことが出来た点が当馬の配合の長所と言え、スピードのレベルは高い。
.
反面、母の血の世代が若干新しく結合に弱さがあり、これら種類の異なるスピードの血を統合することが出来なかった事が欠点で、連動性が低く一瞬の反応を期待しづらい。また、スタミナ系の血の影響も弱いため、構造・血脈両面から成長力・底力を期待しづらい。これら欠点により、スピードだけでは圧倒出来ないマイル以上の距離の上級レースでは詰めの甘さを見せそうである。その壁を打ち破れるかどうかは伴性血縁上クロスの効果次第だろうか。配合構造に限れば母の方がしっかりとしていた。(2004/09/04up 2004/09/04一部改稿)
---------------------------------------------------------------------------------------
07/24 ラベンダー賞 OP 函館 芝1200m 外オーヴェール
牡 厩舎:(栗)浅見秀一 父:Diktat 母:Oiselina 母父:Linamix
【母生年】:1995 【牝系】:1-k 【影響度バランス】:2-6-1-9
【主なクロス】: Northern Dancer4x64

【配合評価】:○/芝ダ9F → 堅実なマイル〜中距離型。父のDiktatは仏米の血を含み、ランダムな交配では血を生かし切るのが難しそうな種牡馬だが、当馬の配合ではパズルのようにニックスが発生し、見事に仏米の血を押さえる事が出来た点が長所。
.
(#中でも緻密に血を押さえるにあたっては仏米の血を含むLinamixとMill Reefが効果的に機能したと思うが、Mill Reefの血は日本でも広まっていることから、日本での産駒からもオーヴェールの配合のエッセンスを含んだ活躍馬が出てくるかもしれない。例えばマルゼンスキーxミルジョージ牝馬との産駒とか)構造はNorthern Dancer4x64のリードで米スピードと欧スタミナをまとめた格好。
.
タイプとしてはSadler's WellsやNijinskyなど馬力に優った血の影響が強いこともあって力のいる馬場の方が得意そうで、この形質はラベンダー賞では有利に働いたことだろうと思う。同条件で実施される函館2歳Sは楽しみだが、決め手のあるタイプではないので、その先の重賞レースでは健闘はしても勝ち切るのは難しいのではなかろうか。古馬になって巴賞をジリジリと凌いで勝ちそうなイメージ。(2004/08/06)
---------------------------------------------------------------------------------------
07/24 マリーゴールド賞 OP 新潟 芝1200m カズサライン
牡 厩舎:(美)和田正道 父:アグネスワールド 母:カズサグリッター 母父:クリスタルグリッターズ
【母生年】:1992 【牝系】:9-b 【影響度バランス】: 5-0-6-1
【主なクロス】: Nasrullah777x56〜Nearco5788899x67

【配合評価】:□/芝ダ6-7F → 母父クリスタルグリッターズにより父アグネスワールドのスピードを刺激することが出来た点と、父の配合で発生していたWar Admiralクロス3連やHyperionとSon-in-Lawのスタミナを母母父である名血ラディガにより継続できた点は長所。
.
それゆえ調教を積めば距離の融通性が高まる可能性はあるし、しぶとさも出てくるだろうが、時期的なものを考えると現時点ではNasrullah777x56の早熟性とスピードが武器の淡白な短距離馬という認識で当らずとも遠からずと考える。
.
アグネスワールド産駒としては及第点をつけていいのだろうが、母方の質を思うと高望みはし辛い。2歳戦であっても重賞レースでは入着がせいぜいの器か。(2004/08/06)
---------------------------------------------------------------------------------------